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1 微分係数
定義 3.1 (微分と微分係数) 関数が
において連続で,極限
(180)
が存在するとき,は
において微分可能(differentiable) であるという. このとき有限確定した極限を
と表記し,
における
の 微分係数(differential coefficient)と呼ぶ.
定義 3.2 (右微分係数,左微分係数) 右極限による関数の微分係数を
(181)
と書き,右微分係数(right differential coefficient)と呼ぶ. 左極限による関数の微分係数を
(182)
と書き,左微分係数(left differential coefficient)と呼ぶ.
注意 3.3 (微分係数の存在)が存在するとは,すなわち
,
が存在し, かつ
が成り立つことを意味する.
例 3.4 (微分係数の具体例)の
における微分係数を求める.まず
(183)
とおく.を計算すると
(184)
を得る.よって
(185)
により微分係数が求まる.
例 3.5 (微分不可能な点の具体例) 関数は
において連続であるが,微分可能ではない. 以下これを示す.まず
(186)
とおく.,
のとき
(187)
である.,
のとき
(188)
となる.これより
(189) (190)
を得る.右微分係数と左微分係数は存在するがその値は異なる. よってにおける微分係数
は存在しない.
は
において微分不可能である.
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Created at 2004/08/14