3.27 関数の極限の確定と不確定
定義 3.95 (無限大) 変数 の値が正で限りなく大きくなるとき と書く. 変数 の値が負で限りなく小さくなるとき と書く. また, 変数 の値が正で限りなく大きくなるとき と書く. 変数 の値が負で限りなく小さくなるとき と書く.
注意 3.96 (確定,不確定) 極限 を特徴づける性質として, 収束,発散以外にも次の条件を考える:
収束 有限確定 確定 (例) 発散 無限確定 確定 (例) 発散 無限不確定 不確定 (例) 発散 有限不確定 不確定 (例)
注意 3.97 (不定形) 極限操作をし不定形
と呼ばれる形になるときは注意が必要である. このままではまだ有限確定とも無限確定とも分からない. もしこの形のになるときは式変形をした後に極限操作を行う. 極限が有限確定または無限確定
するように計算方法を工夫する.
例 3.98 (無限大の具体例)
注意 3.99 (関数の増加の速さ) における関数の増加の速さは次の通りである:
例 3.100 (無限大への極限) において
例 3.101 (関数の極限の計算例)
注意 3.102 (零への極限) 極限をおきかえて計算を行う:
- のとき とおき とする.
- のとき とおき とする.
例 3.103 (極限の計算例)
Kondo Koichi
平成19年1月23日