例 3.122 (ベクトルで張られる空間の次元)

の基底のひとつに標準基底

がある.
個数は 3 個なので

となる.
次に次元

と同じ個数のベクトル
を考える.
これらを列ベクトルとする行列を

とおく.

より

は正則となり,
ベクトルの組

は
1 次独立である.
このとき

は基底となる.
これを示す.

の任意のベクトルは
と表される.
ここで

とおいた.

,

,

は任意の実数となる.
よって
が成り立つ.

は 1 次独立であり

を生成するので,

の基底となる.
例 3.123 (ベクトルで張られる空間の次元)
![$ \mathbb{R}[x]_2$](img410.png)
の基底のひとつに

がある.
すなわち

は 1 次独立であり
が成り立つ.
よって
![$ \dim(\mathbb{R}[x]_2)=3$](img1404.png)
となる.
次に次元
![$ \dim(\mathbb{R}[x]_2)=3$](img1404.png)
と同じ個数のベクトル
を考える.
これらのベクトルは
をみたす.

であり

は正則であるので,
ベクトルの組

は 1 次独立となる.
このとき

は基底となる.
これを示す.

に対して右から

をかけると
が成り立つ.
![$ \mathbb{R}[x]_2$](img410.png)
の任意のベクトルは
となる.
ここで

とおいた.

,

,

は任意の実数であるから,
が成り立つ.

は一次独立であり
![$ \mathbb{R}[x]_2$](img410.png)
を生成するので,
![$ \mathbb{R}[x]_2$](img410.png)
の基底となる.
Kondo Koichi
KONDO Koichi
平成19年1月25日