O 講義


応用非線形解析特論(Applied Nonlinear Analysis)
2単位 秋期 京田辺 水曜日 2講 YE-206
近藤弘一 (KONDO, Koichi) (コンドウ コウイチ)

概要

物理的,工学的なモデルは微分方程式により構成される場合が多い。線形の微分方程式には一般論が確立し,学部の講義でもこれを習った。しかし,実際のモデルでは非線形なモデルを取り扱う場合が多い。非線形な微分方程式に関する一般論はなく,各論的に各方程式の性質が分かっているのみである。この講義ではまず線形な力学系に関する相空間解析を復習し,その後,工学的に代表的な非線形微分方程式に関する解析を行う。また,離散力学系では連続な微分方程式とは異なる現象も現れる。カオス論を中心に勉強する。数値シミュレーションの安定性解析の意味でも離散力学系を重要な課題である。

授業計画

No. 日付 講義内容
第1回 2009/09/30 常微分方程式, 一般解, 特殊解, 特異解
第2回 2009/10/07 初期値問題, 相空間, 解軌道, ベクトル場
第3回 2009/10/14 直交軌道, 包絡線と特異解をさがす.
第4回 2009/10/21 リプシッツ条件
第5回 2009/10/28 一意性,大域性
第6回 2009/11/04 連分数展開
第7回 2009/11/11 力学系
第8回 2009/11/18 解軌道
第9回 2009/12/02 座標変換
第10回 2009/12/09 実標準形分解
第11回 2009/12/16 ジョルダン分解
第12回 2009/12/23 最小多項式
第13回 2010/01/13 非線形力学系
第14回 2010/01/20 局所線形化,振り子, ダフィン方程式,ファンデアポール方程式

成績評価

レポート 100% 内容ごとに適宜,習熟度を問うレポートを課す.

テキスト

マイベルク ファヘンアウア(及川 正行 訳) 『工科系の数学5 常微分方程式』(サイエンス社、1997年)

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Kondo, Koichi
kondo_koichi@amath.doshisha.ac.jp
Last modified: 2009/04/07