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関数の極限
定義 2.29 (右極限,左極限) 変数を右から
に近づけたときの
の値を
(198)
と書き,右極限(right-hand limit)と呼ぶ. 同様に,変数を左から
に近づけたときの値を
(199)
と書き,左極限(left-hand limit)と呼ぶ.
定義 2.30 (関数の極限) 変数を
に近づけるとき, その近づけ方に依らず全て同じ極限となるとき, すなわち
(200)
が成り立つとき, そのときに限りにおける関数
の極限が存在し,
と書く. 極限が存在するとき以下のように表現する:
が
に限りなく近づくとき,
関数 には極限が存在し,その極限値は
である.
(202) (203) (204) ![]()
は
において
に収束する.
(205)
例 2.31 (関数の極限の具体例) 関数を考える. このとき
(206)
となる. 右からの極限も左からの極限も存在し同じ値となる. よって
(207)
である.
例 2.32 (関数の極限の具体例) 関数
(208)
を考える.のとき
である.
であるから
は
と
の間を振動する. よって右極限
は存在しない.
のとき
である. 以下同様で左極限
は存在しない. 右極限も左極限も存在しないので, 極限
は存在しない.
例 2.33 (関数の極限の具体例) 関数
(209)
を考える.のとき
であるから 右極限は
(210)
となる.のとき
であるから 左極限は
(211)
となる. 右極限と左極限が一致しないので, 極限は存在しない.
定理 2.34 (関数の極限に関する性質) 関数,
に関して極限
(212)
が存在するならば,
(213) (214) (215) (216) (217)
が成り立つ. ただし,,
は定数である.
例 2.35 (関数の極限の計算例)
(218) (219) (220) 変数
の値が正で限りなく大きくなるとき
と書く. 変数
の値が負で限りなく小さくなるとき
と書く. また, 変数
の値が正で限りなく大きくなるとき
と書く. 変数
の値が負で限りなく小さくなるとき
と書く.
例 2.36 (関数の極限の計算例)
(221) (222) (223) (224) (225) (226) :存在ない
(227) (228) (229) (230)
公式 2.37 (ネピア数)
(231)
公式 2.38
(232)
問 2.39 教科書(p.31)問題 2-3.
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Created at 2002/09/12