例 1.89 (部分空間の次元の具体例)
ベクトル
を用いて生成される部分空間
の次元を求める.
(1)
の基底は
である.よって
となる.

は原点

と点

を通る直線である.
(2)
の基底をまず求める.
,
が 1 次独立であるか調べる.
であるから,

であり,

,

は
1 次独立となる.
よって

の基底は

であり,
を得る.

は原点

と点

,

を通る平面である.
(3)
の基底をまず求める.
が 1 次独立であるか調べる.
であるから,

であり,

,

,

は
1 次独立となる.
よって

の基底は

であり,
を得る.

は 3 本の軸がそれぞれ
点

,

,

を
通る 3 次元空間である.
(4)
の基底をまず求める.
が 1 次独立であるか調べる.
であるから,

であり,

,

,

は
1 次従属となる.
最大個数となる 1 次独立なベクトルは

であり,
その他のベクトルは

と表される.
よって

の基底は

であり,
となる.以上より
を得る.

は平面

と等しい.
点

は平面

に含まれる点であるためである.
(5)
の基底をまず求める.
が 1 次独立であるか調べる.
であるから,

であり,

,

,

,

は 1 次従属となる.
最大個数となる 1 次独立なベクトルは

であり,
その他のベクトルは

と表される.
よって

の基底は

であり,
となる.以上より
を得る.

は

と等しい.

であるから,
となることを注意する.