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4 全単射
定義 2.12 (定義域,値域) 写像に関して,
を定義域(domain)といい,
で定義される集合を 値域(range)または像(image)という.
例 2.13 (値域の具体例) 写像の 定義域は
であり, 値域または
の像は
である.
例 2.14 (値域の具体例) 写像の 定義域は
であり, 値域または
の像は
である.
定義 2.15 (写像の分類) 写像に対して次の分類を定義する.
をみたすとき.
を上への写像(onto-mapping) または全射(surjection)という.
- 異なる 2 つの元
,
に対して
となるとき, すなわち, ある元
に対して
となる ただ 1 つの元
が定まるとき,
を1 対 1 写像(one-to-one mapping) または単射(injection)という.
- 単射かつ全射のとき
を 上への 1 対 1 写像(onto one-to-one mapping)または 全単射(bijection)という.
定理 2.16 (逆写像) 全単射のとき逆写像をもつ.
例 2.17 (全単射の具体例) 写像
は上への 1 対 1 写像である. また,このとき逆写像をもち,
と表される.
例 2.18 (全単射ではない具体例) 写像
を考える.より
をみたし,
は上への写像ではない. さらには,
に対して
となり, 2 対 1 の写像であり 1 対 1 写像ではない. またこれらより,逆写像
は存在しない.
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Created at 2004/12/13