2.21 双曲線関数
双曲線関数(hyperbolic function)とは
(92)
により定義される関数である. 関数の読み方は上から hyperbolic sine, hyperbolic cosine, hyperbolic tangent である. また双曲線関数の逆数を
(93)
と定義する.
注意 2.61 (三角関数と双曲線関数) 三角関数は複素関数を用いて次のようにも定義される:
(94) (95) (96)
双曲線関数の定義との類似に注意せよ.
問 2.62 (双曲線関数の概形) 双曲線関数の概形を書け.
定理 2.63 (双曲線関数の性質) 双曲線関数は次の性質をもつ.
→ 奇関数
(97) → 偶関数
(98) → 奇関数
(99) (100) (101) (102) (103)
問 2.64 (双曲線関数の性質) この性質を証明せよ.
(証明)双曲線関数の定義をそのまま用いれば証明できる.
問 2.65 (双曲線関数の性質) 次の式を導け.
(104) (105) (106) (107)
問 2.66 (倍角の公式)
,
,
,
を
の多項式で表せ.
(答え)
(108) (109) (110)
問 2.67 (倍角の公式)
,
,
,
を
,
,
,
の線形結合で表せ.
(答え)
(111)
より
(112)
となるので
(113) (114) (115)
を得る.
問 2.68 (円と双曲線) 円をパラメータ表示すると
(116)
と表わせる. 双曲線をパラメータ表示するには
(117)
とおけばよい. これを示せ.
注意 2.69 (円関数) 双曲線関数に対して三角関数は円関数と呼ぶこともある.
Kondo Koichi
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平成17年8月31日