関数
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(789) |
の
における極限を考える.
をテイラー級数で表わしたのち関数の極限を求める.
すなわち
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(790) |
として計算する.
まず分子である
をテイラー展開すると
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(791) |
となる.
次に分子
を分母
で割り,
のテイラー展開を求める.
すなわち
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(792) |
を得る.
もとの関数とテイラー級数で表わした関数とは等価なものである.
よって
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(793) |
を得る.
関数
はもともと点
において
値が定義されていない.
しかしながら,
等価な式であるテイラー級数では,
点
は特別な点ではない.
点
は見かけの不連続点である.
ある関数に不連続点があるとき,
その不連続点が取り除けるかどうかは,
その関数をテイラー級数表示をすればよい.
問 5.47 (極限の計算)
極限
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(794) |
を求めよ.
例 5.48 (テイラー展開を用いた極限の計算の例)
関数
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(795) |
に対して極限

を考える.
このとき
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(796) |
として極限を求める.
しかしながら,
巾級数

は存在しない.
そこで変数を

と導入する.
すると極限は
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(797) |
と表わされる.

を計算すると
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(798) |
となる.まず

をテイラー展開すると
を得る.
これを用いて

のテイラー展開を求めると
となる.よって極限は
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(804) |
と得られる.
Kondo Koichi
平成17年8月31日