1.1 $ \mathbb{R}^n$ の直線

定義 1.1 (位置ベクトル)   $ \mathbb{R}^n$ の空間の点 $ P(x_1,x_2,\cdots,x_n)$ に対して, 列ベクトル

$\displaystyle \overrightarrow{OP}= \begin{bmatrix}x_1 \\ x_2 \\ \vdots \\ x_n \end{bmatrix}=\vec{x}$    

を点 $ P$位置ベクトル(position vector)という. 点 $ P$ とベクトル $ \vec{x}$ を同一視する.

定義 1.2 (直線)   $ \mathbb{R}^n$ の点 $ \vec{x}$ がパラメータ $ t\in\mathbb{R}$ を用いて

$\displaystyle \vec{x}=\vec{x}(t)=\vec{x}_0+t\vec{p}$    

と表されるとする. このとき点 $ \vec{x}(t)$ の軌跡を直線(line)という. $ \vec{p}$方向ベクトル(direction vector)という.

定理 1.3 (内分点)   $ \mathbb{R}^n$ の点 $ \vec{a}$, $ \vec{b}$ を通る直線をむすび, その直線上の点で 点 $ \vec{a}$, $ \vec{b}$ からの 距離の比が $ t:1-t$ となる点 $ \vec{c}$

$\displaystyle \vec{c}=\vec{a}+t(\vec{b}-\vec{a})=(1-t)\vec{a}+t\vec{b}$    

で与えられる. $ 0<t<1$ のとき点 $ \vec{c}$ を 点$ \vec{a}$, $ \vec{b}$内分点(internally dividing point)といい, $ t<0$, $ 1<t$ のとき 外分点(externally dividing point)という.

定義 1.4 (直線)   $ \mathbb{R}^n$ の点 $ \vec{x}$ がパラメータ $ t,s\in\mathbb{R}$ を用いて

$\displaystyle \vec{x}=\vec{x}(t)=\vec{x}_0+t\vec{p}+s\vec{q}$    

と表されるとする. このとき点 $ \vec{x}(t)$ の軌跡を平面(plane)という.

Kondo Koichi
平成18年1月18日