1.7 直線の方程式

定義 1.31 (直線)   $ \mathbb{R}^n$ 空間内の点 $ X$ の位置ベクトルが

$\displaystyle \vec{x}(t)$ $\displaystyle =\vec{q}+t\,\vec{p}\,,\quad \vec{x},\vec{p},\vec{q}\in\mathbb{R}^{n}\,,\quad \forall t \in\mathbb{R}$ (36)

と表されるとき, 点 $ X$ の軌跡を直線(line)という. $ \vec{p}$方向ベクトル(tangent vector)という.

注意 1.32 ( $ \mathbb{R}^{3}$ の直線の方程式)   直線 $ \vec{x}=\vec{q}+t\vec{p}\in\mathbb{R}^3$ を考える. ここで

$\displaystyle \vec{x}= \begin{bmatrix}x \\ y \\ z \end{bmatrix}\,,\quad \vec{q}...
...\ z_{0} \end{bmatrix}\,,\quad \vec{p}= \begin{bmatrix}a \\ b \\ c \end{bmatrix}$ (37)

とおく. $ \vec{x}$ は点 $ Q(x_{0},y_{0},z_{0})$ を通り 方向ベクトルが $ \vec{p}$ の直線である. 成分をまとめて書くと

$\displaystyle \begin{bmatrix}x \\ y \\ z \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}x_{0} \\...
... c \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}x_{0}+at \\ y_{0}+bt \\ z_{0}+ct \end{bmatrix}$ (38)

である. これを 直線の方程式のパラメータ表示と呼ぶことにする. また, $ t$ についてまとめると 直線の方程式は

$\displaystyle \frac{x-x_0}{a}=\frac{y-y_0}{b}=\frac{z-z_0}{c}=t$ (39)

と表される. これを $ \mathbb{R}^{3}$ の直線の方程式の成分表示 である.

注意 1.33 (直線の方程式の成分表示)   直線の方程式

$\displaystyle \frac{x-x_0}{a}=\frac{y-y_0}{b}=\frac{z-z_0}{c}$ (40)

$ 3$ 変数$ 2$の 連立方程式であることに注意する.

1.34 (直線の方程式の成分表示)   $ \mathbb{R}^n$ の直線の方程式の成分表示を求めよ.

1.35 ( $ \mathbb{R}^{3}$ の直線の方程式の具体例)   点 $ (2,1,3)$ を通り 方向ベクトルが $ {[-2\,\,3\,\,1]}^{T}$ の 直線の方程式を求めよ.

1.36 ( $ \mathbb{R}^{3}$ の直線の方程式の具体例)   点 $ A(1,2,-1)$, $ B(-1,3,-2)$ を通る直線の方程式を考える. 直線は点 $ A$ を通り,方向ベクトルは $ \overrightarrow{AB}$ である. すなわち,

$\displaystyle \vec{q}=\overrightarrow{OA}= \begin{bmatrix}1 \\ 2 \\ -1 \end{bma...
...{bmatrix}1 \\ 2 \\ -1 \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}-2 \\ 1 \\ -1 \end{bmatrix}$ (41)

とおく. 直線の方程式のパラメータ表示は

$\displaystyle \vec{x}=\vec{q}+t\vec{p}= \begin{bmatrix}1 \\ 2 \\ -1 \end{bmatri...
...x}-2 \\ 1 \\ -1 \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}1-2t \\ 2+t \\ -1-t \end{bmatrix}$ (42)

である.$ t$ を消去して 直線の方程式の成分表示は

$\displaystyle \frac{x-1}{-2}= \frac{y-2}{1}= \frac{z+1}{-1}$ (43)

である.

Kondo Koichi
平成17年9月15日