1.8 $ \mathbb{R}^2$ における直線の方程式

注意 1.37 ( $ \mathbb{R}^{2}$ の直線の方程式)   直線 $ \vec{x}=\vec{q}+t\vec{p}\in\mathbb{R}^2$ を考える. このとき

$\displaystyle \vec{x}= \begin{bmatrix}x \\ y \end{bmatrix}\,,\quad \vec{q}= \be...
...{0} \\ y_{0} \end{bmatrix}\,,\quad \vec{p}= \begin{bmatrix}a \\ b \end{bmatrix}$ (44)

とおく. $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式

$\displaystyle \frac{x-x_{0}}{a}=\frac{y-y_0}{b}=t$ (45)

と表される. この式は 点 $ Q(x_{0},y_{0})$ を通り 方向ベクトルが $ \vec{p}={[a\,\,b]}^{T}$ であることが 分かり易い形である.

式変形をする. $ a'=b$, $ b'=-a$, $ c'=-a'x_{0}-b'y_{0}$ とおく. すると

  $\displaystyle a'(x-x_{0})+b'(y-y_0)=0$ (46)

であり,または

  $\displaystyle a'x+b'y+c'=0$ (47)

となる. この式は $ \vec{n}={[ a'\,\,\,\,b']}^{T}={[ b\,\,-a]}^{T}$ を用いると

$\displaystyle \vec{n}\cdot(\vec{x}-\vec{q})=0$ (48)

とも表される. $ \vec{x}-\vec{q}=t\vec{p}$ であるから, ベクトル $ \vec{n}$ $ \vec{n}\cdot\vec{p}=0$ を満たす. すなわち $ \vec{n}$ は方向ベクトル $ \vec{p}$ と直交する. 方向ベクトルと直交するベクトルを 法線ベクトル(normal vector)という.

さらに式変形する. $ \tilde{a}=-a'/b'=b/a$ とおく. すると

$\displaystyle y=\tilde{a}(x-x_{0})+y_{0}$ (49)

と表される. この式は $ y$$ x$ についての $ 1$ 次関数であることと, 直線は点 $ Q(x_{0},y_{0})$ を通り 傾きが $ \tilde{a}$ であることが分かり易い形である.

注意 1.38 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式はいくつかの書き方がある. まず,

$\displaystyle \frac{x-x_0}{a}=\frac{y-y_0}{b}$ (50)

と書くとき, $ {\begin{bmatrix}a & b \end{bmatrix}}^{T}$ は 方向ベクトルを表す.

$\displaystyle y=ax+b$ (51)

と書くときでは, $ a$ は傾きを $ b$$ y$ 切片をそれぞれ表す.

$\displaystyle ax+by+c=0$ (52)

と書くときは, $ {\begin{bmatrix}a & b \end{bmatrix}}^{T}$ は 法線ベクトルを表す.

$\displaystyle \frac{x}{a}+\frac{y}{b}=1$ (53)

と書けば, $ a$$ x$ 切片を $ b$$ y$ 切片をそれぞれ表す.

1.39 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式の具体例)   点 $ A(1,2)$, $ B(3,-2)$ を通る直線の方程式を考える. まず

$\displaystyle \vec{q}=\overrightarrow{OA}= \begin{bmatrix}1 \\ 2 \end{bmatrix}\...
...rix}- \begin{bmatrix}1 \\ 2 \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}2 \\ -4 \end{bmatrix}$ (54)

とおく.$ \vec{p}$ は方向ベクトルである. 直線の方程式のパラメータ表示は

$\displaystyle \vec{x}=\vec{x}(t)= \vec{q}+t\vec{p}= \begin{bmatrix}1 \\ 2 \end{...
...begin{bmatrix}2 \\ -4 \end{bmatrix}= \begin{bmatrix}2t+1 \\ -4t+2 \end{bmatrix}$ (55)

である. $ \vec{x}={[x\,\,\,y]}^{T}$ とおき $ t$ を消去すると, 直線の方程式の成分表示は

$\displaystyle \frac{x-1}{2}=\frac{y-2}{-4}$ (56)

であり,変形して

$\displaystyle 2x+y-4=0$ (57)

である.法線ベクトルは $ \vec{n}={[2\,\,\,1]}^{T}$ である. さらに変形して

$\displaystyle y=-2x+4$ (58)

となる.傾きは $ -2$ であり,$ y$ 切片は $ 4$ である. さらに変形して

$\displaystyle \frac{x}{2}+\frac{y}{4}=1$ (59)

となる.$ x$切片は $ 2$ であり,$ y$ 切片は $ 4$ である.

1.40 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式の具体例)   点 $ A(1,2)$, $ B(3,-2)$ を通る直線の方程式を考える. 直線の方程式を

$\displaystyle ax+by=1$ (60)

と仮定する. 点 $ A$, $ B$ は直線上にあるので

$\displaystyle a+2b=1,\qquad 3a-2b=1$ (61)

が成り立つ. この連立方程式を解くと

$\displaystyle a=\frac{1}{2},\qquad b=\frac{1}{4}$ (62)

となる.直線の方程式を

$\displaystyle \frac{x}{2}+\frac{y}{4}=1$ (63)

と得る.

注意 1.41 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   直線は $ 2$ 点より定まることと 連立方程式の解が一意に定まることとは等価である.

1.42 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   点 $ (3,5)$, $ (2,-1)$ を通る直線の方程式を求めよ.

1.43 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   点 $ (3,5)$ を通り方向ベクトルが $ {[2\,\,\,-1]}^{T}$ の 直線の方程式を求めよ.

1.44 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   点 $ (3,5)$ を通り法線ベクトルが $ {[2\,\,\,-1]}^{T}$ の 直線の方程式を求めよ.

1.45 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   傾きが $ 2$$ y$ 切片が $ -1$ の直線の方程式を求めよ.

1.46 ( $ \mathbb{R}^2$ の直線の方程式)   $ x$ 切片が $ 2$$ y$ 切片が $ -1$ の直線の方程式を求めよ.

Kondo Koichi
平成17年9月15日