2.37 接線
注意 2.160 (曲線の法線ベクトル)平面内の曲線
上の点を パラメータ表示し,
とおく. このとき,曲線上の 2 点
,
は
が十分小さいときテイラー展開して
と表される.のとき, ベクトル
の向きと 接線の方向ベクトル
の向きは等しくなる. よって, 接線の方向ベクトルは
である. 一方,
の両辺を
で微分すると
となる.ベクトルで表すと
となる.は
と直交する. よって,接線の法線ベクトルは
である.
定理 2.161 (接線) 曲線の点
における 接線の方程式は
で与えられる.ベクトルで表記すると
となる.
(証明) 接線は点
を通り, 法線ベクトルが
の直線であるので,
を得る. または,次のようにも示される. 条件
により定義される陰関数
を考える. このとき
の導関数は
である.の
における接線の方程式は
と表される.ただし,とおく.
例 2.162 (接線の方程式) 円の点
における 接線の方程式を求める. 接線の法線ベクトルは
を用いてであり, 点
を通る直線であるから,
を得る.
例 2.163 (接線の方程式) 曲線の点
における 接線の方程式を求める.
より,接線は
と得られる.方程式を書き直して
とする. 接線の傾きはで
切片は
である.
と書き直す. 接線の切片は
で
切片は
である.
Kondo Koichi
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平成19年1月23日