2.41 連続関数

定義 2.146 (連続関数)   関数 $ f(x)$ が定義内の任意の点において連続であるとき, $ f(x)$連続関数(continuous function)であるという.

2.147 (連続関数の具体例)   次の関数は連続関数である.

$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle =x^n\quad(n=1,2,3,\cdots)\quad(-\infty<x<\infty)$    
$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle =\log x\quad(x>0)$    
$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle =\sin(x)\quad (-\infty<x<\infty)\,$    
$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle =\cos(x)\quad (-\infty<x<\infty)\,$    
$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle =\tan(x)\quad\left(\frac{2n-1}{2}\pi<x<\frac{2n+1}{2}\pi\,, \quad n=0,\pm1,\pm2,\cdots\right)$    

定義 2.148 (閉区間における連続関数)   関数 $ f(x)$ の定義域が閉区間 $ a\leq x \leq b$ のとき, その端点では条件

  $\displaystyle \lim_{x\to a+0}f(x)=f(a)\,, \qquad \lim_{x\to b-0}f(x)=f(b)\,$    

をみたすとき連続であるとする.

2.149 (閉区間における連続関数の具体例)   $ f(x)=\sqrt{4-x^2}\ (-2\leq x\leq 2)$ は連続関数である. なぜなら

$\displaystyle f(-2)$ $\displaystyle =\lim_{x\to2+0}f(x)=0\,, \qquad f(2)=\lim_{x\to2-0}f(x)=0\,$    

が成立するからである.

定理 2.150 (連続関数に関する性質)   関数 $ f(x)$$ g(x)$ が連続関数のであるとき,関数

$\displaystyle f(x)+g(x)\,, \qquad \alpha f(x)+\beta g(x)\,, \qquad f(x)g(x)\,, \qquad \frac{f(x)}{g(x)}\,, \qquad f(g(x))$    

もすべて連続関数である. ただし $ f(x)/g(x)$ の定義域は $ g(x)=0$ とならないものをとることにする.

2.151 (連続関数に関する性質の具体例)   べき関数 $ x^n$ は連続関数である. よってべき関数の線形結合である多項式 $ a_{0}x^{n}+a_{1}x^{n-1}+\cdots+a_{n-1}x+a_{n}$ も 連続関数である.

2.152 (連続関数に関する性質の具体例)   多項式 $ a_{0}x^{n}+a_{1}x^{n-1}+\cdots+a_{n-1}x+a_{n}$ $ b_{0}x^{m}+ b_{1}x^{m-1}+\cdots+b_{m-1}x+b_{m}$ は連続関数である. よってそれらの商である有理関数

$\displaystyle \frac{a_{0}x^{n}+a_{1}x^{n-1}+\cdots+a_{n-1}x+a_{n}} {b_{0}x^{m}+ b_{1}x^{m-1}+\cdots+b_{m-1}x+b_{m}}$    

も連続関数である.

2.153 (連続関数に関する性質の具体例)   $ x^2$$ \sin x$ は連続関数である. よってそれらの合成関数である $ \sin(x^2)$ も連続関数である.

2.154 (連続関数の定義域)   次の関数が連続となる $ x$ の範囲を定めよ.

$\displaystyle (1)\quad$ $\displaystyle f(x)=\frac{x^2}{x-1}$    
$\displaystyle (2)\quad$ $\displaystyle f(x)=\frac{1+\sin x}{1+\cos x}$    
$\displaystyle (3)\quad$ $\displaystyle f(x)=\frac{1-\vert x\vert}{x}$    


平成19年10月3日