2.11 1 変数関数の微分
定義 2.53 (微分可能) 関数において, 点
から 点
への増分
に対して
をみたすが存在するとき,
は微分可能であるという. このとき
と表記し,を
の微分という.
定理 2.54 (微分) 関数が微分可能であることの必用十分条件は, 極限
が存在することである. このとき
が成り立つ.
(証明)
とおく. ただし,
であり,
は
についてのある関数とする.
について式変形すると
となる.このとき,
が成り立つ. よってが微分可能であることと極限
が存在することとは 必要十分条件であり,
となる.
例 2.55 (微分可能) 関数に関して
とおく. このとき
が成り立つ.のとき 0 となるから,
が成り立つ.は微分可能であり,
の微分は
である.
平成20年2月2日