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ランダウの記号
定義 4.28 (ランダウの記号) 関数 , に対して
(548)
が成り立つとき,
(549)
と表記する. はランダウ(Landau)の記号と呼ばれる. またこのとき, は に比べ無視できるという.
定義 4.29 (ランダウの記号) 関数 , に対して
(550)
が成り立つとき,
(551)
と表記する. はランダウ(Landau)の記号と呼ばれる. またこのとき は で押さえられるという.
注意 4.30 (二つのランダウの記号の関係) 関数 , に対して
(552)
が成り立つとき, であれば となるので
(553)
が成り立つ.
定義 4.31 (無限大,無限小) 関数 , が において無限小または 無限大となるとき,次の呼び方を定義する.
- , , のとき, は より高次の無限小と呼ぶ. または は より低次の無限小と呼ぶ.
- , , のとき, は より低次の無限大と呼ぶ. または は より高次の無限大と呼ぶ.
- , , のとき, と とは同次の無限小と呼ぶ.
- , , のとき, と とは同次の無限大と呼ぶ.
例 4.32 (ランダウの記号の使用例)
(554) (555)
(556) (557)
(558) (559)
注意 4.33 (テイラー展開とランダウの記号) テイラー展開
(560) (561)
を考える.このとき
(562)
となるから,
(563)
が成り立つ. 同様に
(564)
となるから
(565)
が成り立つ.
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Created at 2002/09/12