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不定積分
関数 に関して で``微分をする''という操作を という 演算子,作用素(operator)で表すとする. すなわち関数 に微分演算 を作用させるとは
(670)
のことである. この微分演算の逆演算を考える. これを と表記し
(671)
と表すことにする. 逆演算により得られる関数 は 方程式
を満たす関数と定義する. 定義からただちに分かるように, ある関数 が 方程式()を満たすとき, を任意定数として関数 もまた 方程式()を満たす. よって必ず
(673)
が成り立つ. 微分の逆演算 は 通常 という記号を用いる. これで書き直すと
(674)
と表せる.
定義 5.1 (不定積分) 関数 に対して, 微分演算 の 逆演算を と表記し,
(675)
と定義する.ただし は任意定数である. を不定積分, を被積分関数, を積分定数, を原始関数と呼ぶ.
Kondo Koichi
Created at 2002/09/12