6.13 定積分の計算
定理 6.44 (置換積分) 積分変数をと置き換えると定積分は
(1043)
と表される.
例 6.45 (置換積分の計算例)
(1044) (1045)
ここでとおいた.このとき
(1046)
であることを用いた. また積分区間はから
へと変わる.
定理 6.46 (部分積分)
(1047)
例 6.47 (部分積分の計算例)
(1048) (1049) (1050)
定理 6.48 (偶関数,奇関数の定積分) 関数が偶関数のとき
(1051)
関数が奇関数のとき
(1052)
問 6.49 (三角関数の定積分) 自然数に対して
(1053) (1054) (1055) (1056) (1057)
となることを示せ(ヒント:積和の公式). ただし,はクロネッカーのデルタ(Kronecker's delta) である.
例 6.51 (双曲線関数を用いた定積分) 定積分
(1060)
を考える. 積分区間がであるから
である. このことに注意して変数変換を
(1061)
とする.このとき積分区間は
(1062)
となる.また
(1063)
であることを用いると
(1064) (積分区間をひっくり返す. を用いて.)
(1065) (1066) ( のとき
より.)
(1067) (1068) ( を用いて.)
(1069) (1070) (1071)
となる.ここで
(1072)
であることを用いる.このとき
(1073) (1074) (1075) (1076)
より
(1077) (1078)
となる.また
(1079) (1080)
である.よって
(1081)
を得る.
Kondo Koichi
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平成17年8月31日