4.14 正項級数に関するダランベールの収束判定法
定理 4.57 (ダランベールの収束判定法) 正項級数は, 極限
(525)
により,級数の収束性の判定ができる:
- (i)
のとき,
は収束する.
- (ii)
のとき,
は発散する.
- (iii)
のとき,
の収束性は判定できない.
例 4.58 (ダランベールの判定法の具体例) 級数
(526)
を考える.であるから,
は正項級数である. よって
(527)
が成り立つので,ダランベールの判定法より級数は収束する.
例 4.59 (ダランベールの判定法で判定できない例) 調和級数を考える. 隣り合う項の比の極限は
(528)
となるのでダランベールの判定法定法では判定できない. 前述のように別の方法で行う.
Kondo Koichi
![]()
![]()
平成17年8月31日