5.15 テイラー展開

テイラー級数では関数 $ f(x)$ を無限和で表す. 次のテイラー展開では有限項の和で $ f(x)$ を表す.

定理 5.31 (テイラー展開)   関数 $ f(x)$$ n+1$ 回微分可能なとき,

$\displaystyle f(x)$ $\displaystyle = \sum_{k=0}^{n}\frac{f^{(k)}(a)}{k!}(x-a)^{k}+R_{n+1}(x)\,,$ (728)
  $\displaystyle R_{n+1}(x)=\frac{f^{(n+1)}(\xi)}{(n+1)!}{(x-a)^{n+1}}\,, \quad \xi=a+\theta(x-a)\quad(0\leq\theta\leq1)$ (729)

が成り立つ. ただし点 $ x=a$ は定義内の点である. この展開式を $ f(x)$テイラー展開(Taylor expansion)と呼ぶ. 特に $ a=0$ のときを マクローリン展開(Maclaurin expansion)と呼ぶ. $ R_n$剰余項(remainder)と呼ばれる.

注意 5.32 (テイラー展開)   点 $ \xi$ は 点 $ a$ と点 $ x$ とを $ \theta:1-\theta$ に内分する点である.

定理 5.33 (平均値の定理)   関数 $ f(x)$ $ a\leq x \leq b$ で連続で, $ a<x<b$ で微分可能ならば,

$\displaystyle \frac{f(b)-f(a)}{b-a}= f'(\xi)\,, \qquad \xi=b+\theta(b-a) \quad (0\leq\theta\leq1)$ (730)

を満たす $ \xi$ が存在する.

5.34 (テイラー展開の具体例)  

$\displaystyle e^{x}$ $\displaystyle = 1+x+\frac{x^2}{2}+\cdots+\frac{x^n}{n!}+R_{n+1}(x)\,,$ (731)
  $\displaystyle R_{n+1}(x)=\frac{e^{\theta x}}{(n+1)!}x^{n+1}\quad (0\leq\theta\leq1)$ (732)

5.35 (テイラー展開の具体例)  

$\displaystyle \sin x$ $\displaystyle = x-\frac{x^3}{3!}+\frac{x^5}{5!}+\cdots+ \frac{(-1)^{n-1}}{(2n-1)!}x^{2n-1}+R_{2n+1}(x)\,,$ (733)
  $\displaystyle R_{2n+1}(x)= \frac{(-1)^{n}\cos(\theta x)}{(2n+1)!}x^{2n+1} \quad (0\leq\theta\leq1)$ (734)

Kondo Koichi
平成17年8月31日