5.20 ランダウの記号
定義 5.49 (ランダウの記号) 関数,
に対して
が成り立つとき,
と表記する.はランダウ(Landau)の記号であり, ラージオーと読む. またこのとき,
は
に比べ無視できるという.
定義 5.50 (ランダウの記号) 関数,
に対して
が成り立つとき,
と表記する.はランダウ(Landau)の記号であり, スモールオーと読む. またこのとき
は
で押さえられるという.
注意 5.51 (二つのランダウの記号の関係) 関数,
に対して
が成り立つとき,であれば
となるので
が成り立つ.
定義 5.52 (無限大,無限小) 関数,
が
において無限小または 無限大となるとき,次の呼び方を定義する.
,
,
![]()
のとき,
は
より高次の無限小と呼ぶ. または
は
より低次の無限小と呼ぶ.
,
,
![]()
のとき,
は
より低次の無限大と呼ぶ. または
は
より高次の無限大と呼ぶ.
,
,
![]()
のとき,
と
とは同次の無限小と呼ぶ.
,
,
![]()
のとき,
と
とは同次の無限大と呼ぶ.
例 5.53 (ランダウの記号の使用例)
注意 5.54 (テイラー展開とランダウの記号) テイラー展開により
が成り立つ.なぜなら
となるからである.同様に
となることより得られる.
平成19年10月3日