6.12 定積分
定義 6.58 (定積分) 関数は有限区間
で連続とする. 区間
を
のように個の領域に分割する. 小区間
の最小幅を
とする. 面積
が分割の選び方に無関係に,,
のとき極限をもつならば, この極限を
と書き, 関数の
から
までの 定積分(definite integral)という. このとき
は積分可能であるという. 区間
を積分区間という.
注意 6.59 (定積分の意味) 区間において
軸と
とで囲まれた領域の 符合付き面積である.
例 6.60 (定積分の具体例)
定理 6.61 (積分可能) すべての分割に対して
であるとき 積分可能である. ここで
,
は
である.
(証明) 分割
の各領域をさらに分割した分割を細分といい,
とおくことにする. このとき明らかに
が成り立つ.
定理 6.62 (積分可能) 関数が区間
で連続ならば積分可能である.
(証明) 区間
で
が連続であれば,
は
で一様連続である.つまり,
に対して,
が成り立つ.のとき
平成19年10月3日