3.15 高階導関数
定義 3.33 (高階導関数) 関数が微分可能のとき,
の導関数
を2 階導関数(second order derivative)という. このときは 2 回微分可能(two times differentiable)と呼ぶ. 同様に
を
回繰り返し微分した関数を
階導関数(
-th order derivative)といい,
と書き表わす. 関数
は
と再帰的に定義する. ただしとする.
が存在するとき
は
回微分可能(
times differentiable)という.
注意 3.34 (高階導関数) 高階導関数は関数
に
回 微分演算
を作用させたものであるから, 記号の表記は次のように行う:
例 3.35 (高階導関数の計算例)の高階導関数を求める.
が自然数ではないとき,
を得る. よって一般的に
と表される.
定義 3.36 (階乗の拡張)に対して
と定義する.
例 3.37 (高階導関数の計算例) 自然数とする.
の高階導関数は
より,一般的に
と表される.
例 3.38 (高階導関数の計算例)の高階導関数を求める. 合成関数の微分を繰り返して
を得る.
例 3.39 (高階導関数の計算例)
問 3.40 (高階導関数の例),
,
の
を求めよ.
例 3.41 (高階導関数の計算例)
定義 3.42 (階乗の拡張) 整数に対して
を
と定義する. すなわち奇数,偶数に対しては
と表される.
問 3.43 (高階導関数)の高階導関数を求めよ.
平成19年10月3日