4.3 多項式の文字の置換
定義 4.30 (多項式の変数の置換)変数
,
,
,
の 多項式
と 置換
に対して
(647)
と定義する.
例 4.31 (多項式の変数の置換の具体例)
(648)
とする.
(649)
のとき
(650)
となる.
(651)
のとき
(652)
となる.
定理 4.32 (置換の積)に対して
(653)
が成立する.
(証明)
(左辺) (654) (右辺) (655) (656)
定義 4.33 (差積)変数
の多項式
(657)
を差積と呼ぶ.
例 4.34 (差積の具体例)
(658) (659) (660) (661) (662) (663) (664)
定理 4.35 (互換による差積の置換) 互換に対して
(665)
が成立する.
定理 4.36 (差積の変数の置換) 置換に対して
(666)
が成立する.
定理 4.37 (置換の符号の一意性) 置換の符合は互換の積の表わし方によらず一意に定まる.
(証明) 置換が互換の積を用いて二通りで表せたとする. すなわち,
(667) (668)
とする. このときそれぞれ
(669) (670)
となる.よって
(671)
である.恒等的にはであるから
(672)
が成立する. 以上より符合は互換の積の表し方によらず
と一意に定まる.
平成20年2月2日