4.18 ちょっとまとめ

定理 4.106 (行列式の性質)   $ n$ 次正方行列 $ A$ に対して次の条件は等価である.
(1)
$ \det(A)\neq0$
(2)
$ A$ は正則である.
(3)
$ \mathrm{rank}\,(A)=n$
(4)
$ A$$ E$ に簡約化される.
(5)
$ A$ は逆行列 $ \displaystyle{A^{-1}=\frac{\widetilde{A}}{\vert A\vert}}$ をもつ.
(6)
方程式 $ A\vec{x}=\vec{b}$ は一意な解 $ \displaystyle{x_{j}=
\frac{\vert\cdots\vec{a}_{j-1}\,\,\vec{b}\,\,\vec{a}_{j+1}\cdots\vert}
{\vert A\vert}}$ をもつ.

定理 4.107 (行列式の性質)   $ n$ 次正方行列 $ A$ に対して次の条件は等価である.
(1)
$ \det(A)=0$
(2)
$ A$ は非正則である.
(3)
$ \mathrm{rank}\,(A)<n$
(4)
$ A$$ E$ に簡約化されない.
(5)
$ A$ は逆行列をもたない.
(6)
方程式 $ A\vec{x}=\vec{b}$ は一意な解をもたない.
(任意定数を含む解をもつ.もしくは,解をもたない.)




平成20年2月2日