6.5 分類外の 2 次曲線

まとめ 6.14 (2 次曲線の分類)   2 次曲線は楕円,双曲線,放物線以外のグラフもありうる. 標準形の形で次のように分類される:

注意 6.15 (交わる 2 直線)   2 次曲線

$\displaystyle F=x^2-5xy+4y^2+x+2y-2=0$    

$ \det(A)=-9/4<0$ より双曲形であるが,

$\displaystyle F= (x-y-1)(x-4y+2)=0$    

と因数分解されるので, $ F=0$ は 2 つの直線

$\displaystyle x-y-1=0, \qquad x-4y+2=0$    

を表す.

注意 6.16 (平行 2 直線)   2 次曲線

$\displaystyle F=x^2-2xy+y^2+6x-6y+5=0$    

$ \det(A)=0$ より無心 2 次曲線であるが,

$\displaystyle F=(x-y)^2+6(x-y)+5=(x-y+5)(x-y+1)$    

と因数分解されるので,2 つの平行な直線を表す.

注意 6.17 (虚の直線)   2 次曲線 $ F=x^2+1=0$$ \det(A)=0$ より無心 2 次曲線であるが, $ F=(x+i)(x-i)=0$ と書けるから, 2 つの虚の直線を表す. よって,実数の範囲内ではグラフは存在しない.


平成20年2月2日