2.3 連続性
定義 2.15 (連続) 関数は次の条件(i), (ii), (iii)をみたすとき 点
で連続(continuous)であるという.
- (i).
が定義されている.
- (ii).
- 極限
が存在する.
- (iii).
が成り立つ.
例 2.16 (連続の具体例) 関数
は原点で連続であるか調べる. (i)
と定義されている. (ii) 前述の例題により,極限
が存在する. (iii) (i), (ii) より
が成り立つ. 以上,(i), (ii), (iii)より 関数は原点
で連続である.
例 2.17 (不連続の具体例) 関数
は原点で連続であるか調べる. まず,極限が存在するか調べる. 直線
に沿って近づけると,
となる. 直線の傾きが異なれば, 収束する値
も異なる. よって
における極限は存在しない. 極限が存在しないので,原点
で
は連続ではない.
例 2.18 (不連続の具体例) 関数
は原点で連続であるか考える. まず, 前述の例題により,極限
が存在する. しかし,原点で値が定義されていない. よって関数
は原点
で不連続である.
注意 2.19 (除きうる不連続点) 関数
は原点で不連続である. しかし,不連続点において
と定義する. すると,関数は
をみたし,原点で連続となる. このように定義を加えることで連続となる 不連続点のことを 除きうる不連続点(removable discontinuity)という.
平成21年1月14日