1 変数関数
において,
から
への
の増分は
である.
このとき,
平面内の 2 点
,
を
通る直線の傾きは
となる.
における
の微係数は,
2 点を近づけたときの
傾き
の極限
である.
このとき
は,
右から近づける
と
左から近づける
の両方を
含むことに注意する.
一方,2 変数関数
においては,
定義域
内の点
から
点
への
の増分
を考える.
このとき
空間内の
2 点
,
(
とおく)を通る直線の傾きは
となる.
ただし,
は点
,
間の
距離
である.
点
を点
に近づけたときの
傾き
の極限を考える.
点
を点
へ近づけるとき,
近づける方向は
軸や
軸に沿った方向だけでなく,
全方向から近づけなければならない.
- (i).
- 全方向
から近づけたとき,
傾き
の極限が
存在すれば,
は全微分可能であるという.
- (ii).
軸に沿って
,
(
)と近づけたとき,
傾きの極限
が存在すれば,
は
に関して偏微分可能であるという.
- (iii).
軸に沿って
,
(
)と近づけたとき,
傾きの極限
が存在すれば,
は
に関して偏微分可能であるという.
平成21年1月14日