2.48 条件付き極値問題
例 2.223 (条件付き極値) 条件 のもとでの 関数 の極値を求める. 条件 は楕円の方程式であるから, , は
とパラメータ表示で表される. このとき当然 が成立する. , は の関数であるから, も の関数となり,
と書ける. 求めるべき極値は の極値を求めればよい. を式変形すると,
であり,この導関数は
となる. のとき極値の候補となる. に注意すると, のときが極値に候補となる. の 2 階の導関数は
であるから, のとき となるので, は極大値となる. のとき となるので, は極小値となる. よって, のとき 極大値 をとり, のとき 極大値 をとる.
例 2.224 (条件付き極値) 条件 のもとでの 関数 の極値を求める. 条件 により定まる 2 つの 陰関数をそれぞれ , とおく. これらの導関数は
ただし のとき ただし のとき
となる. また,合成関数 , の 導関数はそれぞれ
ただし のとき ただし のとき
となる. 極値の候補となる点は , をみたす点である. これらよりそれぞれ , を得る. このとき を代入すると ぞれぞれ,, を得る. よって,極値の候補は
である. これらの点が極値であるか確認する. さらに微分すると
ただし のとき ただし のとき
となる. よって, のとき, となるから を用いて
となるので, は極小値である. また, のとき, となるから を用いて
となるので, は極大値である.
例 2.225 (条件付き極値) 条件 のもとでの 関数 の極値を求める. 条件 により定まる陰関数を とおく. この導関数は
ただし のとき
となる. また,合成関数 の導関数は のとき
となる. 極値の候補は となる点である. これより,
を得る. これを へ代入すると,
となる. とおけば
となるので, を得る. よって,極値の候補となる点は
である. これらの点が極値であるか確認する. をさらに微分すると
となる. よって, のとき,
となるので, は極小値であり, のとき,
となるので, は極大値である.
例 2.226 (条件付き極値) 条件 () のもとでの 関数 の極値を求める. 条件 により定まる陰関数を とおく. この導関数は
ただし のとき
となる. また,合成関数 の導関数は のとき
となる. をみたす点が極値の候補である. これより を得る. を へ代入すると, となり, であるから, 極値の候補となる点は
である. これらの点が極値であるか確認する. をさらに微分すると
となる. よって, のとき,
となるので, は極大値である. のとき,
となるので, は極小値である.
平成21年12月2日