3.6 の部分空間
例 3.27 (部分空間の具体例) 連立方程式 の解の集合
は の部分集合であり, の部分空間である.とする. すなわち,, は方程式 の解であり,
をみたすとする. このとき,
となるので もまた解である. よって となり, は の部分空間である.
例 3.28 (部分空間の具体例) 連立方程式 の解の集合
は の部分集合であり, の部分空間ではない.より 非同次系は原点 を解にもたない. よって は を含まず,部分空間とはならない. つまり,
である.
例 3.29 (部分空間の具体例) の部分集合
は の部分空間である.は同次連立方程式の解の集合であるから, 解を求めと,
となる. は
と表される. のとき であるから 条件(i) をみたす. ある , に対して , とおく. このとき となる.任意の について は解となるから, も解であるので, 条件(ii) をみたす. 解 に ある定数 をかけた もまた解となるから, 条件(iii) をみたす. よって は部分空間である.
例 3.30 (部分空間ではない具体例) の部分集合
は の部分空間ではない. なぜなら, 方程式は を解にもたない. よって となり, 部分空間ではない.
例 3.31 (部分空間ではない具体例) 集合
は の部分空間ではない.
∵
例 3.32 (部分空間ではない具体例) 集合
は の部分空間ではない.
∵
例 3.33 (部分空間ではない具体例) の部分集合
は の部分空間ではない.
∵
例 3.34 (部分空間ではない具体例) の部分集合
は の部分空間ではない.
∵
例 3.35 (部分空間の具体例) の部分集合
は方程式 の解の集合であるから, の部分空間である.
平成20年2月2日