3.7 の部分空間
例 3.36 (多項式からなる部分空間の具体例) ベクトル空間
の部分集合
は の部分空間ではない.
(証明) (i) の零ベクトルは である. , となるから, である. (ii) とする. すなわち , をみたすとする. このとき が成り立つ. よって となる. (iii) , とする. 任意の に対して が成り立つ.よって となる. (i), (ii), (iii)より, は の部分空間である.
例 3.37 (多項式からなる部分空間の具体例) ベクトル空間 の部分集合
は の部分空間ではない. なぜなら, となるから, である. よって は の部分空間ではない.
例 3.38 (多項式からなる部分空間の具体例) ベクトル空間 の部分集合
は の部分空間である.
(証明) の任意の元は である. このとき より
となる.任意の について成り立つので,
である. の任意の元は と表される. (i) のとき . (ii) , に対して . (iii) , に対して . (i), (ii), (iii)より は の部分空間である.
平成20年2月2日