3.29 部分空間のさらに部分空間の次元
定理 3.115 (部分空間の次元) ベクトル空間,
が
であるとき,
が成り立つ.
例 3.116 (部分空間の次元の具体例) 部分空間
の基底はである.よって
となる.は原点
と点
を通る直線である.
例 3.117 (部分空間の次元の具体例) 部分空間
の基底を求める.,
が 1 次独立であるか調べる.
であるから,であり,
,
は 1 次独立となる. よって
の基底は
であり,
を得る.は原点
と点
,
を通る平面である. さらには
となることに注意する.
例 3.118 (部分空間の次元の具体例) 部分空間
の基底を求める.が 1 次独立であるか調べる.
であるから,であり,
,
,
は 1 次独立となる. よって
の基底は
であり,
を得る.は 3 本の軸がそれぞれ 点
,
,
を 通る 3 次元空間である. さらには
となることに注意する.
例 3.119 (部分空間の次元の具体例) 部分空間
の基底を求める.が 1 次独立であるか調べる.
であるから,であり,
,
,
は 1 次従属となる. 最大個数となる 1 次独立なベクトルは
であり, その他のベクトルは
と表される. よって
の基底は
であり,
となる.以上より
を得る.は平面
と等しい. 点
は平面
に含まれるためである. さらには
となることに注意する.
例 3.120 (部分空間の次元の具体例) 部分空間
の基底を求める.が 1 次独立であるか調べる.
であるから,であり,
,
,
,
は 1 次従属となる. 最大個数となる 1 次独立なベクトルは
であり, その他のベクトルは
と表される. よって
の基底は
であり,
となる.以上より
を得る.は
と等しい. さらには
となることに注意する.
平成20年2月2日